日中は学校に行って講義を受けて、勉強をして、
お昼はチャンミン先生の所に恋バナしに行って、
午後の講義が終わると、スーパーに買い出しに行ってから、先生の家に向かう。
先生の家に到着したら、昨日の夜に室内に干しておいた洗濯物を畳んで、夕食の準備をしたら、掃除をする。
夕食ができたら、先生に声をかけて、ご飯を食べて。
ご飯の後片付けが終わったら、2人でソファに座って、俺が今日あったことを話したり。俺が家に帰る時は、なんとなく寂しそうな顔をしているように見える先生。俺も、死ぬほど帰りたくないけど、自分から泊まりたいなんてふしだらなことも言えず、毎日悲しみを噛み締めながら帰宅の途に着く。
これって、まるで通い妻だよね!?
はっきりいうと、すっごーくハードだけど、大好きな先生に毎日会える幸せは、誰にも味わえない、俺だけに許された特権だと思うと嬉しくてウズウズする。
先生は、俺が新作に釣られたと思ってるかもしれないけど。
作品が大好きなのはもちろん。
でも、先生に出会う前から、先生のインタビュー記事を読んで、先生自身が好きになって。
出会ったら、小説での強気な文面からは想像もつかないぐらい、内向的な所もグッときた。
見た目がダサくて、髪はボサボサで、若干かぐわしい香りもしてて、瓶底眼鏡をかけてる先生は、なんとなく想像通りで。
未だに俺と話す時、口籠ったりするのも可愛くて。
期限付きのバイトだったのに、俺をもごもごしながら引き止めてくれて…
(あー、もう、本当に大好きっ!)
てか、あれ?
新作読ませてくれるって言ってたのに、まだ読ませてもらってない!
継続契約してから、もう1ヶ月経つのに今更気付く。夕食後、先生に頼んでみよう!
「えっ!?新作!?」
「見せてくれるって仰ってたでしょ?」
「あー…そうだけど…」
「ダメですか?」
「いや…その…なんだ?恥ずかしいというか…
全く今までとは違うジャンルだから」
「違うジャンル…もしかして、恋愛系?」
「ごほっ!!」
「うっそ!?あたり!?見たい!見たい!
なおさら、見たいー!!」
「そ、そんな期待されたら、困るよ!」
先生は、溜息をつきながらも、俺がおねだりすると、必ずお願いを聞いてくれる。二階から新作の原稿を持ってきて、俺に渡してくれた。
小説は、出だしから先生らしい文調で始まる。少し読み始めただけで、悲恋がテーマなんだなと分かる。もしかしたら、先生の過去とも繋がるのかななんて思いながら、読み進めた。
が、ハードなスケジュールが祟って、俺は読み出して数分で、瞼が重くなってくる。今寝たら、帰るのが面倒くさくなる。ただでさえ、最近、朝と夜は寒くなってきていて、外に出るのも嫌なのに。
いっそ、先生と一緒に住みたいという下心があるのは言わずもがなだが。
「ジェジュン君?」
「ん…はい…」
「眠いなら、また今度にしたら、どうだ?」
「う…ん…でも、まだ…」
「相当眠そうだぞ?」
「帰りたくない…」
「…え?」
思わず本音が出てしまっていた。が、俺は本音を言ってしまったことに気づいていても、眠さが勝って、コクンと先生肩に寄りかかってしまった。先生の香りや熱は心地よくて、本格的に眠ってしまうまでに、そう時間は要さなかった。
「えぇー…ど、どうしたら、いいんだぁぁぁ」
先生が頭を抱えているのが分かる。が、瞼をあげるのも辛い。
スヨスヨと一体どれくらい眠ったのだろう。
こんなに安心して、気持ちよく眠れたのなんて、いつぶりかと思えるぐらいだった。先生のうちで、先生の肩にもたれかかると安眠効果も得られるのか?
が、目を覚まして、俺は驚愕した。
「んんっ…あれ?今、何時?」
「んっ…あ、起きたか?」
「え?先生…って、えーーっ!?」
俺は何故か先生の上で眠っていた。まるで、敷き布団のように先生の上に乗っかり、毛布なんかかけてもらっている。
「ぎゃーっ!うっそ!す、すみません!!」
「あー、大丈夫だよ?つめたっ!」
「えっ!?」
テローっと、俺の口から垂れた涎で、先生のシャツが濡れていた。俺は白目をむいて、いっそ今にも失神してしまいたかった。
「本当にすみません…もう、恥ずかしすぎて、死にそう…ごめんなさい…」
「ぷっ(笑)あはははは!これは、派手にやったな(笑)」
「うぅ…ていうか、先生も、なんで俺の下にいるんですか!?」
「だって、君が寝てしまったから…
寒いだろうと思って、俺が下になれば暖かいかなって…」
「もー!!起きてれば良かった!こんな美味しいシチュエーション!」
「いやいや、起きてたら、やらないだろうが(笑)」
「先生、俺まだ眠いので、おかわりいいですか?」
「なんだよ、おかわりって(笑)
君、学校とこの家に通って家事をしたりするのが大変なんじゃないか?」
「そ、そんなことありません!!辞めませんからね、バイト!!」
「いや、そういうことを言ってるんじゃなくて…
もう少し、この家に来る頻度を減らしたりとかさぁ。俺1人しか住んでないから、そんなにすぐに家を汚すことはないし、洗濯物もそんなにたまらないし、1週間分の食べ物があれば」
「やだ!!先生の所に毎日通えることだけが、俺の生き甲斐なんですよ!?それを取り上げられたら…辛すぎる…むしろ、そこに俺が先生の家に住むという選択肢はないんですか…?」
「え…そ、それって…同棲ってこと?」
「ど、同棲って!生々しい!もう一回お願いします!」
「こら、ふ、ふざけないの!学生で同棲なんて…は、ハレンチな…」
「ハレンチなんかじゃありません!俺は純粋に先生のことが大好きで、いつも一緒にいたいんです!」
「そ、それが、ハレンチなんじゃ…」
「どうせ、ダメだってことぐらい、分かってるもん。言ってみただけです…」
未だ、先生の上にいる俺は、先生のシャツをキュッと握りしめると、温かい胸に顔をうつ伏せにして落ち込んで見せた。
心なしか、先生の鼓動が速く感じる。
「ま、まぁ、それでもいいかもな…
君の家はここから遠いし、学校からこの家はまぁまぁ近いし、夜道を1人で歩かせるのは危ないと思ってたから」
「先生っ!」
「き、君のタイミングで、こ、ここに住めばいいよ。あ、あの、光熱費とか家賃とかは考えなくていいから…」
「嬉しい!!早速、明日不動産屋さんに言います!俺、荷物少ないからすぐに越してこれますから!それと
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